デュアルキーボード環境を構築した話

最近デュアルキーボードを導入したので、環境構築方法の紹介や使ってみた所感です


目次

動機

年のせいか最近肩こりや腰痛に悩むようになり、定期的にストレッチしたり整体にいく等のケアをするようになりました。
その一環として、PC使用時の姿勢も改善しようといろいろ調べるようになりました。

私はソフトウェアエンジニアの仕事をしており、最近は常にテレワークなので仕事中はほぼPCの前にいますが、背中は丸まり肩も縮こまり「綺麗な姿勢」とはかけ離れています。

まさにこんな感じ

椅子の高さ等を変えてみたり、ノートパソコンのディスプレイを使用するのをやめクラムシェルで作業するようにしたりと作業環境を変えてみているのですが、いろいろ調べる中で知った概念がデュアルキーボードです。

デュアルキーボード vs 分割キーボード

デュアルキーボードとは、その名の通り2つのキーボードを並べて使用することです。 デュアルキーボードを知る前段階として、「分割キーボードが姿勢改善にいいぞ」という記事を目にしました。

分割キーボードという概念自体はどこかで聞いたことがありましたが、なるほどそんなメリットがあるのね、どれどれ導入しようかしらとAmazonで調べたところ価格帯が2万円弱〜という世界。お試しで導入するには厳しい。。

これってキーボード2つ並べても一緒じゃない?でもそんな奴おるんか?と「キーボード 2つ」でググったところ、下記のデュアルキーボードの紹介記事を見つけ、見たところ悪くなさそうだったので導入を検討することにしました。

developer.aiming-inc.com

購入したキーボード

早速Amazonでキーボードを探してみました。

条件として、

  • mac対応
  • US配列
  • 安価(10000円以内)
  • ワイヤレス
  • テンキーレス

の5つをクリアして欲しかったのですが、下記のAnkerのキーボードが条件に合致。

amzn.to

購入時点で2000円、2つ買っても4000円と安価だったため即決し2つ購入しました。

正直見た目の安っぽさは否めませんが、薄く軽く持ち運びにも便利です。

ファンクションキー問題

大きな難点として、F1 ~ F12 のファンクションキーを使用するときFnキーと同時押し必要がある仕様となっていました。Mac側の設定ではどうにもならないらしい。

それどころか、アプリによってはFnキーと同時押ししてもファンクションキーとして機能していません。(これはアプリ側の問題かもしれない) 意図せず突然音楽を流し始めるspotifyに何度驚かされたことか。

前述のファンクションキーが機能しないアプリについては、姑息な手段ですがファンクションキーを使うショートカットをファンクションキーを使わないものにリマップしてとりあえず解決しました。 私はそこまでファンクションキーを多用しないので現状困っていませんが、ファンクションキーを多用する人にはストレスが大きいのではないでしょうか。

キーボードの買い替えも一度検討しましたが、前述の5条件を満たす安価なキーボードが見つからず断念しました。 なお、Magic Keyboardは10000円程度なので、1つだけ購入して片方だけでもMagic Keyboardとすればファンクションキーの問題は解決するなあ、とは思っています。

感想

さきほど挙げた紹介記事と重複する部分も多いですが、1ヶ月ほど作業してみた感想です

メリット

姿勢がよくなる

劇的に肩こりが改善するようなことはありませんが、1つのキーボードを使用しての作業と比べ、肩が開きいい姿勢を保てていると感じます。

導入費用が安価

繰り返しになりますが、分割キーボードの購入と比べてかなり安価であるため、「合わなかったら辞めればいいや」と軽い気持ちで導入できました。

トラックパッドが中央に来る

私はドラッグアンドドロップの時に両手を使うんですが、キーボード1つ+右側にトラックパッド、という配置と比べて左手の移動量が少なくすみます。 昔一度、macbookのようにキーボードの手前にトラックパッドを置く配置を試したことがありますが、キーボードをトラックパッド越しに触るのがすこし嫌で今まで横に配置していました。 デュアルキーボードであればトラックパッドと干渉せずキーボードを触ることができ、小さいですが地味に嬉しいポイントです。

デメリット

場所を取る

キーボード2つ+マウスorトラックパッドを並べることになるので場所を取ります。 デスク上の作業領域の制限から横1列に並べるのは厳しく、キーボードをハの字においた中央にトラックパッドを置いており、横方向にも奥行き方向にもかなり場所を取ります。

ホームポジションへの復帰

1度トラックパッドを触りに離れた右手がキーボードに復帰する時、キーボード1つの場合は左手との距離感からホームポジションに自然に復帰できますが、デュアルキーボードの場合は左手と距離があるため一発で復帰するのが難しいです。
単純に慣れの問題もありそうですが。
現状、Jキーの突起をゴソゴソ探したり、すぐ見つからなければ目視で確認することも少なくないです。これは少しだけストレス。

好奇の目で見られる

言うほどのデメリットではないですが、見た人からは「なんで2つキーボード並べてるの」と聞かれることにはなるでしょう。 テレワークなので家族以外には特に見られていませんが。

その他

総評

  • 劇的なメリットはないが、今すぐ元のシングルキーボード(?)に戻すデメリットもない

デュアルキーボード用の設定

デュアルキーボード環境のために設定した項目のメモ

キーボードをまたいでのキー同時押し有効化

デフォルトではキーボードをまたいだshiftキーやcommandキーとその他のキーとの同時押しを認識してくれないため、Karabiner-Elementsというツールを使用しています。

様々キーボードの設定を変更できるツールですが、同時押し問題に関してはインストールするだけで解決しました。

その他キーボードまわりの設定

CapsLock ←→ Control キー交換

JIS配列のControlキーの位置に慣れているため、US配列のキーボードを使用する際はCapsLockとControlをリマップしています。
リマップは、Macのシステム環境設定→キーボード→修飾キー からできるのですが、Karabinerを使う場合、設定対象のキーボードにkarabiner~を選択する必要があります。

左右のcommandキーを英数/かなキーに

US配列キーボードを使用する際は左右のcommandキーを英数/かなキーとして使用しています。
いままで英かなというアプリを入れていましたが、Karabinerで同様の設定ができるようなので英かなをやめてこちらで統一するようにしました。

個別アプリ内でファンクションキーを使うショートカットのリマップ

PyCharmとVSCodeでファンクションキーを使っていたので、普段使うものはcontrol+数字キーにリマップしました。
F1 ~ F12キーもFnキーもホームポジションから押しづらいので、慣れれば作業効率も高まりそう。

おわりに

「感想」のあたりでも触れたように、今のところ強烈なメリットは感じておらず、正直デュアルキーボードを爆推しするつもりはありません。
少しでも姿勢改善につながるなら何でも試したい、という方は一度試してみる価値はあるかもしれません。